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2021年5月9日 [今週の言葉]

【今週の聖書の言葉】

「施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。あなたの施しを人目につかせないためである。そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる。」(マタイ6:1-4)

施しや善行をなすときは、人に見せたり、ほめられようとしたりしないようにと、イエスは戒めています。こうした行為はほんらい利他的なもの、他者を利するためのものであるはずなのに、賞賛が目的ならば、利己的、自分を利するためのものになってしまうのではないでしょうか。

しかし、愛は、持っている人が持っていない人に、強い人が弱い人に与える一方的なものではなく、ふたりの間(あわい)に働く双方向のものです。施しや善行も、一方的に見えますが、じつは、そこには、双方向の力が働いているのではないでしょうか。

愛は、ゆたかな者が貧しい者に渡すものではなく、ふたりの間に働く力です。S極とN極の間でたがいに引きあう力のようなものです。しかも、この愛は、じつは、人から出ているものではありません。
ヨハネの手紙には「神は愛である」とあります。愛は、人から出るものではなく、人と人との間に働く神の力、あるいは、神自身のことなのです。

施しや善行も、愛と同じように考えることができるでしょう。これは、誰かが誰かになす誇らしい行為のことではなく、神の愛が働く場と考えることができるでしょう。

たとえば、食糧は、誰かが誰かに施すものではなく、わかちあうものです。人目につく必要はありません。誰かがほめられる必要もありません。食糧がわかちあわれる場に神の愛が働いている。このことがすでに神からの報い、いや、祝福なのです。

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