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2017-12-20 [クリスマス物語]

24日のイブ礼拝の説教です。教会は初めて、という方に、クリスマス物語が少しでもとどけば、と願っています。

20171224 クリスマスイブ礼拝 「クリスマスの物語」
 
 クリスマスおめでとうございます。先ほど読んだ聖書の中には、このようなことが書かれていました。ひとつは、今から二千年前に、ひとりの赤ちゃんが生まれた、ということです。おかあさんは旅の途中で産気づいたのですが、泊る場所がなく、その赤ちゃんは、馬小屋で生まれ、馬の餌のわらを置く、飼い葉桶と呼ばれる桶に寝かされました。

 つぎに、外国の博士たち、これは、星占いをする人たちだったようですが、この博士たちが、ふしぎな星を見て、その星の後について、この赤ちゃんが生まれたところまでやってきて、黄金、それから、乳香と呼ばれるとてもよい香りのする香料、そして、没薬と呼ばれる高価な薬をプレゼントしました。

 それから、野原で羊の番をしていた羊飼いたちのところに、天使たちが現われ、この赤ちゃんが生まれたことを知らせ、神さまを讃えたと言います。神さまを讃える歌を歌ったのかも知れません。

 二千年前、馬小屋で生まれた赤ちゃん、不思議な星に導かれてその赤ちゃんを訪ねてはるばるやってきた博士たち、それから、野原で羊の番をしていた羊飼い、そこに現われた天使たち。まるで童話のようなのどかなお話ですが、教会では、心に響くこの物語をとても大切にしています。

 誰にでも、自分の好きな物語、心の支えになるような物語があると思いますが、教会では、このようなクリスマスの物語、神の子イエス・キリストの誕生の物語をとても大切にしています。

 あとで、この冊子にあります、「さやかに星はきらめき」という讃美歌をご一緒に歌いますが、この讃美歌の歌詞も、いまお話したクリスマスの物語をもとに創られています。

 1頁をご覧ください。歌詞を読んでみます。「さやかに星はきらめき」。これは、まばゆいばかりに星がひかり、ということですね。つづいて「み子イエス、生まれたもう」。神の子、イエスがお生まれになった。「長くも闇路をたどり、メシアを待てる民に」。メシアとは救い主のことです。長い間暗い歴史を歩みながら、救い主を待ってきた民に、ということですね。そして、時に暗い心になったり、暗い世の中を生きたりする私たちにも、救い主がお生まれになった、とわたしたちは信じるのです。

 つづいて、3頁の上の段の真ん中ですが、「あたらしき朝はきたり、さかえある日は昇る」。あたらしい朝が訪れ、輝かしい太陽が昇る。4頁の上の段の真ん中ですが、「いざきけ、みつかい歌う、たえなる、あまつみ歌を」。さあ、聞きましょう、天使たちが歌う、何とも美しい、天の歌を。5頁の下の段ですが、「めでたし、きよしこよい」。めでたく、清い今夜、ということですね。

 そして、1頁に戻り、一番上の段の2番です。「かがやく星をたよりに、旅せし博士のごと」。不思議に輝く星に導かれて、旅をしてきた博士たち、占い師たちのように、ということですね。2頁の上の段ですが、「信仰のひかりによりて、われらもみまえにたつ」。わたしたちも、信じる神さまを光として導かれ、神の御子イエス・キリストの前に立つ、というような意味です。3頁の上の段です。「うまぶねに眠る御子は、君の君、主の主なり」。うまぶねとは飼い葉桶、馬の餌を置く桶のことですね。そこに眠る生まれたばかりの神の子イエス・キリストは、あらゆる君主の中の君主、まことの意味での王になる、ということでしょう。

 「われらの重荷をにない、やすきをたまうためにと、きたれる神の子なり」。わたしたちの重荷や苦しみを一緒に背負ってくださり、わたしたちに安らぎを与えてくださる、そのために、神の子イエス・キリストは生まれた、とわたしたちは信じます。
 
 そして、もう一度、1頁の上の段に戻ります。「たがいに愛せよと説き、平和の道を教え」。クリスマスの夜に生まれた神のイエスはやがて大人になり、人びとやわたしたちに、おたがいに愛しあうことが平和の道なのだと教えてくださる、ということでしょう。2頁の上の段の真ん中です。「すべてのくびきをこぼち、自由をあたえたもう」。わたしたちを縛りつけるあらゆる束縛を断ち切ってくださり、自由を与えてくださる、とわたしたちは信じます。

 3頁の上の段の真ん中です。「げに主こそ平和の君、たぐいなき愛の人」。まことにイエス・キリストこそ平和の王、まことの愛の人、ということでしょう。「つたえよ、そのおとずれを、ひろめよ、きよきみわざを」。このようなすばらしい知らせを、人びとに伝えましょう、イエスのなさったことを広めましょう、という意味でしょうか。5頁の下の段です。上の段から、きよきみわざを、と来て、「た」とありますが、これは、6頁の上の段の、最後の小節に続いて、「たたえよ、こえのかぎり」、となります。

 このように、この讃美歌は、聖書に書かれているイエス・キリストの誕生の物語に沿って、作詞されています。そして、教会は、聖書に書かれているイエス・キリストの誕生の物語、そして、生涯の物語を、わたしたちの一番大切な物語、わたしたちの心の根本の支えとしています。

 今夜、皆さんも、クリスマスの物語に触れ、二千年前に、小さな馬小屋で生まれた赤ちゃんが、じつは、暗い闇を歩いているわたしたちの救い主であり、わたしたちの苦しみと重荷をともに担って、平安をもたらしてくれる、という物語を心の根本の支えにしていただければ、とてもうれしく思います。
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