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2021年12月12日 [今週の聖書の言葉]

【今週の聖書の言葉】

「洗礼者ヨハネが荒れ野に現れて、罪の赦しを得させるために悔い改めの洗礼を宣べ伝えた」(マルコ1:4)

わたしたちは、自分が過去になしたことや受けたことによって苦しめられます。それは、他者や自分を傷つけることであったり、自分が傷つけられることであったりするでしょう。わたしたちは、そのような過去に囚われてしまっています。
 その縄目から赦されるすべ、そこから解き放たれるすべはあるのでしょうか。聖書は、神に立ち返る道を示してくれます。それは、悪いことを止めて善いことを始める、ということに限られません。
 わたしたちは、神から心と体を与えられた者であり、神はわたしたちの心身の源泉ですが、わたしたちは傷ついたことで、そこから遠のいたり、それを忘れたりしてしまいます。
 聖書は、そのようなわたしたちに、源である神に立ち返るように、自分のルーツにもう一度触れるように、教えてくれます。しかも、神は、わたしたちから遠く離れているのではなく、じつは、目には見えないけれども、わたしたちのすぐそばに、日常の内奥にいるというのです。
 洗礼とは、そのような神に気づき、もういちど神とつながろうとする道のひとつでありましょう。劇的な変化、魔法の出来事が必ずしも起こるわけではありません。
 けれども、自分や世界の深いところに、神というこんこんと湧きだすいのちの泉があることを思うとき、わたしたちの人生も確かに深くなるのではないでしょうか。

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