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2020年10月25日 [今週の聖書の言葉]

【今週の聖書の言葉】 

「その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない。」(マタイ10:29)

 じつはここは「あなたがたの父なしに」とも訳すことができます。そしてこれはどんな意味なのか、いくつかのことが考えられます。まず「ちっぽけな雀が地に落ちることがあったとしても、その時は神が一緒にいる、一緒に落ちる」という意味です。それから、「ちっぽけな雀でも、神が(雀を落とす者に)許可しなければ、落とされることはない」という意味です。ところで、大地震や津波は、神が引き起こしたものなのでしょうか。あるいは、神が地球や海に許可をくだした結果でしょうか。ある人は、東日本大震災は天罰だと言いました。はたしてそうでしょうか。ある人は、神は世界を創り、地震や津波の起きるのも神が創った世界の仕組みに由来するが、神はひとつひとつの災害を許可したり、それに罰の意味を込めたりしない、と言います。病気や怪我はどうでしょうか。それは、神が許可した結果でしょうか。神からの罰でしょうか。自分でそのように受け止めて、なお、神に従って生きていこうとする信仰はありうると思います。そのように受け止めた方がその人は生きやすい、という場合はあるでしょう。けれども、それはあくまで自分の受け止め方、その人自身の受け止め方であり、他の人に説いて聞かせることではありません。他の人に起こった苦難について、それは神からの罰だなどと言うべきではないでしょう。さて、上の聖書の言葉に戻りましょう。自分は押しつぶされてしまいそうだと苦しんでいる人びとに、いや、神はそんなことは許可しない、神はそんなことはけっしてしない、というメッセージがここにはないでしょうか。

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