SSブログ

「生徒と子どもたちに願うこと」 [中高生向けのお話]

「生徒と子どもたちに願うこと」
 
 皆さん、おはようございます。授業でも何度かお話ししたように、わたしには、皆さんと同じ学年の子どもがふたりいます。彼らは皆さんと同じように、そろそろ、進路のことも考えなくてはならないのですが、わたしは、親として、絶対ここの大学のここの学部に行ってほしい、というような強い欲望はありません。ただ、やはり、できるだけの準備や勉強はして、その上で、こういう大学か、ああいう大学かに行ってくれたらいいなと思う、そういう大学や学部は、いわゆる偏差値とかランクで言えば、かなり広い幅の中で、いくつかあります。

 親が子どもに願うこと、親が子どものことで、望んだり、願ったりすることには、どんなことがあるのでしょうか。

 子どもたちが中学のときは、わたしは、部活と勉強を両立してほしいと願っていました。途中、骨折したり、肺炎になったりしたこともありましたが、部活は、中三の一学期、最後の試合に負けるまではやりぬきました。最後の試合は、じつは、それに勝てば、都大会、東京都大会に出場できるというものでした。子どもたちを都大会に行かせてやりたいなあ、と願い、試合会場まで行きましたが、残念ながら、その願いは適いませんでした。
 
 そして、部活を引退して、中三の夏休みになり、二学期になり、三学期になり、高校入試を迎えます。そこでは、本人たちが第一志望にしている高校に行かせてやりたいと願っていましたが、それも、残念ながら半分しか適いませんでした。
 
 けれども、子どもたちも、そして、皆さんもそうですが、人生はまだまだこれからです。皆さんはまだ少ししか人生を経験していません。これから、もっともっと大きな人生、これまでの何倍もの人生が待っています。
 
 その中で、子どもたちや皆さんに、わたしが望むことは、ひとつは、どんなことがあっても生き抜いてほしいということです。どんなことがあっても、たとえ、打ちのめされることがあっても、もう立ち上がれないようなことがあっても、とにかく、立ち上がる、何かにしがみつきながらでも立ち上がる、何があっても生き抜いてほしい、ということです。
 
 それから、人生を楽しんでほしいです。言い換えれば、ゆたかな精神生活を送っていただきたい、心をゆたかにしながら生きてほしいと思います。
 
 こころをゆたかにする方法はいくつもありますが、たとえば、人と交わることです。出会う人を大切にすることです。本当に心が通いあう友達に、あるいは、家族にめぐりあうことです。
 
 それから、たとえば、本を読むことですね。知識を身につけるためというよりも、精神をゆたかにするために、人生を楽しむために、つねに本を読み続けていただきたいと思います。そして、映画や演劇、音楽、美術なども、人生を楽しくし、精神をゆたかにしていただきたいと思います。
 
 けれども、一番大事なことは、自分の人生を信頼することです。自分の人生は大丈夫と信頼することです。言い換えれば、自分が生きているこの世界は大丈夫、わたしたちが生きているこの歴史は大丈夫と信頼することです。深いところで信頼することです。
 
 皆さんもこれまでの人生で、気持ちを乱すこと、不安に駆られること、心が揺れ動くことがあったことでしょう。いままさにそうだ、という人もいるでしょう。これからの人生にもさまざまな揺れや不安が生じるでしょう。
 
 それでも、自分の人生は大丈夫、自分が生きている世界は大丈夫、という土台を、皆さんにはぜひ見つけていただきたいと思います。
 
 それは、その土台があれば、心はぜったいに乱れない、というようなものではなく、その土台があれば、たとえ、心が乱れても、気持ちが揺れに揺れても大丈夫・・・そういう土台です。
 
 皆さんは、すでに、心を乱しながらも、不安を抱えながらも、いくつかのことを乗り越えて来られたと思います。それは、心を乱しながらも、不安を抱えながらも、何らかの土台があったからではないでしょうか。
 
 今日の聖書にはこうありました。7:24 「そこで、わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。7:25 雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても、倒れなかった。岩を土台としていたからである。
 
 これは、聖書の言葉を読んで実行するというよりも、聖書から伝わってくる神さまからのメッセージを、人生の土台にするということだと思います。
 
 聖書を通して、神さまは、わたしたちに魔法の言葉を送ってくださいます。それは、まず、「どんなときでもあなたと一緒いるよ」、それから、「どんなときでもあなたを支えているよ」、そして、「どんなときでもあなたを愛しているよ」という言葉です。
 
 どんなときでもあなたと一緒にいるよ、どんなときでもあなたを支えているよ、どんなときでもあなたを愛しているよ、これらの神さまのメッセージを聖書から読み取り、人生の土台としていただけたらと願っています。
nice!(0) 

nice! 0