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2021年11月28日 [今週の聖書の言葉]

【今週の聖書の言葉】

「その日、その時は、だれも知らない。天使たちも子も知らない。父だけがご存じである。」(マルコ13:32)

 マルコ福音書によれば、イエスは、大きな苦難が訪れ、太陽や月や星に異常が起こり、それに続いて「人の子」と呼ばれる者が神の力を帯びて雲に乗ってやってくる、と語りますが、「その日、その時は、だれも知らない、神だけが知っている」と付け加えます。
 大地震などがいつごろ起こるかについては真剣な科学的探究がなされていて、わたしたちも無関心ではありませんが、1999年に来るなどと空想されていた「世界最後の日」については、日常的に興味を持ち続けている人はほとんどいないのではないでしょうか。
 わたしたちにとって大事なことは、むしろ、わたしたちは神のような全知全能の存在ではない、わたしたちの人生や世界には予測したり対処したりできないことがある、わたしたちは神や世界のすべてを知ることはできない、という謙虚さではないでしょうか。
 創世記の物語では、人は禁断の実を食べ神のように賢くなろう、つまり、すべてを自分の考えで支配しようとしますが、神はそれを戒めます。
 わたしたちは、人生のすべてを自分の思うようにしたり、周りの人を自分の思うようにコントロールしたりするのではなく、その人のことはその人に、神のことは神に委ねることが大切ではないでしょうか。
 人生はどうなるかわからない、死はどのようなものかわからない、ただ、わからないことだけはわかり、自分の思いや力以外にこれらを委ねることが、生きることの意味、目標ではないでしょうか。

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